この間まで福岡で研修をしていた新卒くん達が東京に戻ってきました。
東京では職種に応じて、バラバラになりながら実務的な研修をしているのを見ると、楽しそうで羨ましい限りです。

私は何度か転職していて、研修はいくつか経験しているのですが、その中でも一風変わった研修を体験しましたのでご紹介します。

研修担当がいきなり顧客になる

入社して事務的な話が終わった後、それまで普通だった研修担当者が突然「今から私のことを顧客だと思ってください」と言いだします。
突然このような宣言とともに、研修が開始されます。
最初に課題を言い渡され、時間が制限されます。
まだ同期ともまともに挨拶もしていない中で、このような状況になります。
その上言い渡される課題は、基本的には達成不可能な課題です。

以下は実際に私が体験した内容です。


突然現れた顧客。
挨拶ののちに言い放った言葉が、
「ここの会議室は顧客向けとは思えない配置になっているので失礼だ」
「失礼の無いように机やイスなどの配置を変更しろ」
こんなことを言われます。

顧客とは言え、人の会社にきて初対面の人間に文句を言う顧客がやってきました。
転職組の中でピンときた人間は、このパターンなら時間が過ぎたら怒られる!と感じ、顧客に時間を確認します。

我々「何時までに実施すれば良いでしょうか?」 (顧客に制限時間を聞くというすでに顧客とは?状態の質問)
顧客「いつまでに出来るんですか?」 (質問に質問を返すパターン!)
我々「10分ほどあればできます」 (妥協した数字)
顧客「顧客をそんなに待たすのですか?」 (嫌がらせとしか言いようの無い圧迫)
我々「で、では7分。。」 (いや無理だよね?)
顧客「そんなに待てません。5分なら待てます」 (クレーマーみたいなことを言い出す)
我々「かしこまりました!!」 (絶対無理!!)

そして見事に5分過ぎます。
ここで機転のきく人間は、時間の延長を申し立てます。
これはポイントが高いです。

まぁ、延長しても失敗するようにできてますけど。

このような課題が幾度と無く、色々な形式で課せられます。

さて、これで一体何が身につくのでしょうか?

対応方法を考える力?
それとも対応出来る人間が対応してくれるのを待つ小狡い考え?
怒られるのをじっと耐える忍耐力?

研修後に配属されて、配属先でとりあえず最低限の「基本的と呼ばれるなにか」を持った人間を作り上げる。
配属後の方がもっとツライのだから、それに耐えられるような力をつける。

分からなくもないけど、色々破綻した論理のもとに成り立っている研修のように思います。

そして、この研修。

むっちゃツライんです。
研修中に研修が辛くて辞める人間もいます。

そして配属された後に、研修で習ったことが全く役に立たないことを噛み締めながら、現場の辛さを経験する。

なんとも悲しい話ですね。

まぁとは言え、研修は自分で選択するものではなく、会社や研修担当者が最良だと思ったものが研修内容になります。
研修で大事なのは、研修内容の目的を自分に落としこむことが最も大事だと私は思います。
「あ、この研修失敗させるようにしてるな」って思うと、気持ちも楽になるし、目的が分かれば理由と最適解は考えやすいです。
そして、そこまで分かると、きっとどこかで学んだことを活かせるタイミングがあります。

全然参考にならないと思いますが、これから研修に臨む方へほんの少しでも参考になれば幸いです。
それでは研修がんばってください。

以上。

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