概要

今回、ゆかり屋さん作の分割自作キーボードのMint60を作成した。
過去にはHelixErgo42を作成しているのだけど、Mint60のシャレオツ感が良かったのと、HelixもErgo42もどちらもロープロファイルなので、普通の高さのキーボードが欲しくなったので、GroupBuyに参加して、購入することにした(過去の経験上、GroupBuyは製作者さんたちのお気持ちが詰まっていてかなり安く、後で販売されるものから値上がりするのが普通なので気になったら買ってしまったほうが後悔しないで済む)。

作成

基本的なセットアップはゆかり屋さんのブログの組み立て手順を参考にすればいける。
サイトでも一瞬わからなかった箇所は下記にまとめておく。

開封の儀

今回、キーキャップとキースイッチは別で購入したので基本セットのみが到着した。

キーキャップはゆかり屋さんのスターターキットに含まれるキーキャップとおそらく同じTai-Haoで購入した。(Paypalアカウントがあれば結構サクッと購入できる)
Mint60のスターターキットに含まれるキーキャップと異なるものが欲しかったらTai-Haoをオススメする。ただしゆかり屋さんで購入するのと比べると値段はほぼ変わらないか配送料分高いと思うので、同じキーキャップならゆかり屋さんで買ったほうが良い。
台湾ドルなので一見いくらかわからん!!となって結構焦るんだけど、実際は現実的な値段なので、「台湾ドル レート」で調べて計算すると良い。※2018年10月6日現在で3.69ニュー台湾ドル/円で送料込みで3000円くらいだった記憶。
また、配送料も入力も必要で、私は入力を忘れていたら英語で「配送料払ってー」ってな内容の連絡がきたので、支払いしたら購入から10日くらいで届いたように思う。
キースイッチはみんな大好き遊舎工房さん。
配送がAmazon Primeばりに早いので、キースイッチを購入しようと思ったら遊舎工房さんがオススメ。ちなみにHelixを作成・販売しているのも遊舎工房さん。

ダイオードの半田付け

組み立て手順をみていけば、ここは面倒くさいだけで比較的スムーズにできるかと思う。ただ、ダイオードをはめた後に反対側から半田しようとすると、少し抜けた状態で半田付けとかしてしまうことが多々あるので、マスキングテープとかで抑えると良い。

それ以外のパーツのハンダ付けとスタビライザーの取り付け

JP1のショートとTRRSコネクタ、リセットスイッチ、ProMicroの半田付けが終わったら、キースイッチの半田付けして、スタビライザーの取り付けがある。

注意したいのは、TRRSコネクタとリセットスイッチの半田はダイオードと逆であること。
ここで半田がしっかりしてないと、あとで修正がほぼ無理に近い状態になるので、しっかり半田されていることを確認することをオススメする。(TRRSコネクタの半田が甘くて私は死にかけた)
JP1の半田みたいなのは、LEDシートでもやるので、ここでコツを掴んでおくと楽のように思うけど、半田しない箇所には半田がのらないので半田する箇所に最初に軽く半田をのせておいて、あとから追加するようにつなげるとうまくいきやすい。
スタビライザーの取り付けかたが最初よくわからなかったが、おそらく均等にキーキャップ上下させるためのもので、片方をもちあげた時に反対側ももちあがるように取り付けてあれば問題ないと思う。

アクリル版の組み立て

アクリル板をネジで固定していく作業。

とにかく注意したいのは、アクリル板で細い部分が多々あるので、最初の保護シート外しの部分。
しっかりとくっついているので剥がすのが結構大変で、人によっては折ってしまうことがある様子。
この保護シートは途中で切れてしまうと爪でペリペリ剥がすのが結構大変なので、とにかく四隅から中心に向かってコロコロ剥がしていくのがポイントだと思ってる。
りんごの皮むきのように全てがつながった状態になるようにやると良いと思う。

最後の仕上げ

ネジを仮組してアクリルプレートとPCB等をつなげる。

キーキャップをはめる前に、この時点でファームを焼いてキー入力できるか確認すると良い。
もし、半田が甘かったり漏れがあったりしたら、この時点で戻しやすい。キーキャップをはめた後だと鬼だるい(そして、半田がちゃんとしていれば問題ないんだけど、キースイッチが取れそうで多分外す時コワイと思うw)。
スターターキットだと、すでにファームウェアが焼いてあるらしいので、動作確認は容易だと思うけど、キーの配置を変えたり基本セットだとファームを焼く必要がある。
ファームの焼き方は下記の方のサイトを参考にさせてもらった。

http://www.urong-answer.org/2018/08/changed-keymap-for-mint60/

と言っても、HelixやErgo42と同様にqmk_firmwareを使用しているので、私の場合はforkしたqmk_firmwareのリポジトリを最新化してファームを焼いてテストした。
avrdudeのインストールにかなりの時間がかかるので注意。私がはじめてインストールした際は多分1時間くらいはかかったのでは無いかと思う。

完成



作ってみて

早速、いつもHelixで使っている配列に近い配列にしてファームを焼いたけど、かなり良い感じ。
キースイッチは初めて紫軸というのを使ってみているけど、赤軸に近い感じで適度に重さもあってとてもうち心地が良い。
あと毎回書いているけど、この記事も新しいキーボードで入力している。そして、この記事を書いてる時点で最早なにも違和感が無い。
また、キーキャップもかなり時間をかけてTai-haoで探したのもあって、イメージ通りの爽やかな感じになってとても満足感が高いキーボードとなった。
正直これがメインキーボードでも良いかもと思いはじめている節があるので、暫く使ってみて動作に問題がなさそうだったら、会社に持っていこうかと考えている。

そう言えば、なぜキーボード作りにハマるのかな?ってちょっと考えてみたけど、やっぱり日々使うものを自分で作れるという点と、カスタマイズ性が高いことにあるのだろうと思う。
私も小学生の頃はプラモデルとかを作っていたけど、それに近い印象だと思う。
ただ、今プラモデルを作らないのは、実用性の無いと思うものにはあまり興味が沸かない性分だからだと思う。(決してプラモデル作りを否定しているわけではなく)
電子工作初心者の私のような人間でも手軽にはじめやすい電子工作キットみたいな感じだろうか。しかもほぼ毎日目にして使うものという点も大きいかもしれない。

キーボードの自作は変態が多いが、今となっては手軽にはじめやすいので、自作キーボードしたことの無い人の最初の一つにMint60を是非オススメする。


おまけ

自作キーボードに入門するにあたり必要そうな道具一覧。

まず一番大事な半田ゴテ。温度調節できる半田ゴテをオススメしたい。私は温度調節のできないものを買って、半田に熱が伝わりすぎて駄目になったせいで、一見半田が問題ないように見えてそれが原因だったっぽいことがあるので、最初から温度調節できる半田ゴテを購入したほうが良いと思う。。。

半田をミスったり、隣にくっついてしまった際に使うやつ。これが無いと、ミスったときにどうにもならなくなる。

ちゃんとしたニッパー。しょぼいニッパーだとちゃんと余分な線を切れなかったりするので、ちゃんとしたやつを買ったほうが良い。あると無いとでは全然違う。

耐熱の作業マット。半田ゴテを使うのと、ネジとか飛んだり、破片が飛んだりするので机を守ったりパーツをなくさないためにも必要。ダイオードとかネジとかよく飛んでいって、作業の数%は飛んでいったもの探しになるw

追記

作成してから翌日。右手側の下から2段目の列がどうも、LEDテープを上から貼っているせいか、ショートしやすいことがわかった。
私の場合、そのせいで下から2段目の列だけ全く反応しなくなったり、LEDの設定が定期的にリセットされる事象が発生した。
見た目がちょいダサいけど、絶縁テープをLEDテープの下にはってキースイッチの半田を覆うように貼ったら問題なくなった。

私は近くのDAISOで買った絶縁テープを使ったけど問題なさそうなので、近くに100均がある人はそちらで購入すると良さそう。

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