4月の終わり頃、ICL手術をした。
ICLをやってから約2ヶ月あまり、快適に過ごせているのでそのあたりを記録しておこうと思う。
ICLとは#
ICL手術とは眼内レンズと呼ばれるもので、レーシックと同様視力回復手術の一つである。
レーシックと異なるのが、レーシックは水晶を削る手術だが、ICLは水晶は削らずにレンズを埋め込むことで視力を回復させる。
レーシックは物理的に削るのでいわば不可逆な手術であり、眼内レンズは最悪レンズを取り出すことが可能な可逆的手術である。
私の周りもレーシックやICLをやったことがある人が何人かいて、レーシック経験者もやってよかったと言っているのでどちらが良い悪いというものでもなさそうである。
日本だと最近はICLが多いが、韓国だと最新のレーシックが流行っていると聞いた(本当かどうかは知らない)。
なぜICLをやろうと思ったか#
私の手術前の視力は約0.03で眼鏡無しには生活が出来ない状態だった。
中学生くらいから一気に悪くなり、高校生ではコンタクトレンズを使っていたものの、酷い結膜炎になってしまってから大学生から約20年ほど眼鏡で過ごしてきた。
今更眼鏡があってとても不便ということはなかったのだけど、眼鏡があることで困ったこともあるし、3年に一回くらいは眼鏡を買い替えており、薄型レンズにすると約3万ほどになっていたのだった。
また、眼鏡のせいかどうかは定かではないが、目眩や頭痛も稀に発生するのも眼鏡がズレてしまったりしたことが要因だったのではないかと思っている所だった。
そんなことを考えていたときに、転職することになり、有給消化が1ヶ月ほど発生した。
ICLのダウンタイムなどを受容できそうなタイミングは今後しばらく無いかもしれないと思い、思い切って手術を受けることにした。
手術したクリニック#
私が受けたのは新宿にある「先進会」というクリニックである。
https://icl-japan.net/clinic/730/
「LOVE」というドラマでよく使われるモニュメントや、映画「君の名は」の信号シーンの交差点近くにあるビルに先進会はある。
こんなオフィスビルにICLの手術ができるような所があるのか?と思いつつ、行ってみるととてもキレイなクリニックがある。
手術の流れ#
最初に、事前の検査を受ける。
実際の視力、眼圧やレンズが収まるかどうかの幅などを確認して手術が受けられるかどうかを検査する。
もし問題なければ、その次の再検査を行って手術となる。
最初の検査と同じことを別の人が再検査で実施することで、検査の内容に問題がないかをチェックしているようだ。
なお、この検査で怖くなってキャンセルすると検査料として1万がかかる。
他の人の体験動画とかをYoutubeで観ていたときは、予約に2ヶ月かかったみたいなのとかがザラにあったのでそれくらいかかるものと思っていたら全くそんなことはなく、最短来週手術いけますとなった。
手術前#
検査のあとにカウンセラーみたいな人に色々話を聞いて、日程を決める。
基本的にはサポート等含めてLINEでやり取りができるのが今風でありがたかった。
費用は60万ちょうどくらいだったが、それをすぐに入金することとなる。
多額のお金をすぐに入金することになったのは、なかなか緊張するものだが今更やめることも無いと思い入金した。
手術三日前から一日3回3種類の目薬を注すことになる。
これが割と大変で、私はiPhoneの薬のリマインダーを使って忘れないように頑張った。
やはりICLの最大の懸念は感染症による失明である。
点眼薬は感染症から目を抗菌するものなので、面倒でも忘れない方が良いのは間違いない。
手術#
当日は目薬だけをもっていく。
ちゃんと目薬が減っていないと手術できないらしい。
手術着に着替えて大きめのリクライニングチェアに座らせられる。
私の時間には8人ほどが手術をうけており、一人ひとり順番に向かうことになる。
なお、私は一番最後であったのでそれぞれを見送ることになったのはなかなか痺れた。
手術前にも合計3〜5種類ほどの点眼をすることになる。
瞳孔を開くので全くなにも見えなくなるし、麻酔用の点眼も行う。
看護師さんに呼ばれて一緒に手術台に向かう。
手術台はいわゆる手術台で、歯医者さんの椅子のもっと仰々しいものと思ってもらえるとよいかと思う。
術中#
手術台に座らせられたあと、ICLであること、名前を確認されて始まる。
見えないものの、声で看護師さんが数人はいることがわかる。
目は点眼で麻酔を行い、目以外は厚めのナイロン製のカバーみたいなので覆われる。
つまり、目以外は出ていない状態になる。
また、片目ずつ行われる。
麻酔されているが目だけなので声はわかるし、光も見える。
ただ、常に消毒液をかけられているのでぼやけていてなにもわからないはわからない。
野太い先生の声があり、開始される。
事前にLINEで手術の流れを知っていたので私はそこまで怖くはなかった。
また、痛みもなかったが、それでも目になにかされているという感覚はわかる。
流れとしては、
- 目の横に穴を開ける
- レンズを挿入する
- レンズを開く
- レンズを固定させる
たったこれだけである。
術中これをやっているのはわかる。
レンズが入り、なにかでレンズを広げ、レンズの位置をぐいぐいと調整する感覚はしっかりわかる。
片目が終わったら、今度は反対の目でも同じことをやる。
体感では15分〜20分程度だったと思う。
あっという間に終わる。
術中、メインの看護師さんが大きな声で「◯◯さんお陰様で手術は順調です!!!!」みたいなことを言って、周りの人たちもなんか言ってたと思う。
術後#
手術が終わったら「無事に終わりました!!!お疲れ様でした!!!」みたいな感じで言われて拍手をされながら、術前の点眼をしていた部屋に戻る。
なんとなくぼーっとした状態だが、目以外は麻酔していたわけではないので意識が朦朧とかは無い。
すぐに目のチェックを行い、特に問題ないかをチェックする。
割と衝撃的だったのが、手術がおわったあと軽く説明をうけ、目を保護する眼鏡をつけたらわりとすぐに終了となる。
15分ほど休憩したら帰宅となるのだが、瞳孔が開いているので見づらい。
ただ、すでにそこそこの視力で見えるようにはなっている。
レンズでの調整なので安定するまでは時間がかかるものの、すでに見えるようになっているのは感動するものである。
術後1ヶ月#
術後の翌日に再度先進会で検査がある。
そこで問題がないかチェックする。
私はすでに視力が1.0出ており特に問題がなかった。
術後3日ほどは風呂がNGなので、事前に購入しておいた無水シャンプーや介護用の体を拭くタオルなどを使う。
なかなかこれがキツイのだけど、やはり目にバイ菌が入ったらと思うとこわいので我慢せざるを得ない。
一ヶ月は目薬を点眼し続けないといけないのがなかなかに大変だった。
なくなるまでやらないといけないのだけど、さすがに一ヶ月あるとどうしても出来ないタイミングがあって大変だった。
また、術後の症状として下記があった。
- 光の反射がキツイ
- 近い所が見えない、ぼやける
1については、知っていたのでそこまで驚かなかった。
電球っぽい光だとかなり光の輪っかが見えやすいので、とくに車の運転の際は注意が必要だった。
2については認識していなかったので正直戸惑った。
目から20cmくらい話した所の文字が見えない、ピントが合わなかった。
多分老眼のような現象になっていたのだと思う。
いずれも1ヶ月ほどでかなり解消して、殆ど気にならないくらいにはなった。
特に近場は10cmとか近づけないとならないので日常には影響がないレベルになった。
正直、今でも5cmくらいだとピントは合わないのだが、普段そんな近くでみることは基本ないので問題はない。
また、PCのディスプレイなどがぼやけて見えなくなる事象もあったが、しばらくしたら解消したし、いまではPC仕事を毎日やって問題はない。
ICLをやって#
2ヶ月経過した今ではかなり慣れてきた。
以前よりは光を眩しく感じるようになった気がするのでサングラスを買ったが、これも裸眼ゆえの一つの楽しみとなった。
朝起きて洗顔しようとしたときに、眼鏡をつい外そうとしてしまう癖も最近ではやっとなくなってきた。
家族も知人たちも最初は違和感があったようだが、だんだん気にならなくなるようで慣れとは面白いものである。
眼鏡がないとやはりいろいろ楽は楽である。
ふと眼鏡を外してなくすこともなくなったし、ズレが気になることもない。
ラーメンで眼鏡が曇って困ることもない。
バイクのヘルメットも眼鏡を気にせずかぶれるようになったのも嬉しい。
サングラスをかける楽しみもできた。
スポーツもやりやすい。
結果的にはやってよかったと思う。
金額は高いものの、メガネやコンタクトから解放されるのは本当に楽である。
簡単には出来ないとは思うが、手術は一瞬で術後の一ヶ月もあっという間である。
誰にでも勧められるようなものでは無いが、気になる人がいるのであればオススメしたい。