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昨日、やっと東野圭吾の幻夜を読み終えた。 800ページ近くあり、同じく東野圭吾が書いた白夜行のその後の話かもという記事がAmazonに書かれていた。 先週白夜行を読み終えたばかりだったので、すぐに近くのBOOKOFFで買って読んでみることにした。 読み終えた直後の気持ちとしては、拍子抜けだった。 白夜行同様、とても惹き込まれるストーリーに楽しみに読んでたのだけど、段々とキツイ内容になっていった。 感覚で言うとまるでウシジマくんみたいな内容だ。 そして、少しネタバレで言ってしまうと、大どんでん返しも無く、想定通りにあっさりと終わってしまう。 僕が東野圭吾が好きなのは、色々な人間の心情を最後にちゃんとスッキリさせるように書いてくれる(伏線も回収してくれる)ことだったのだけど、幻夜はモヤモヤが残る。 読者の想像にお任せ!というスタイルはよくあるとは思うけど、お任せじゃ納得できない長さだった。 面白いには面白い。ただ、スッキリしない。 途中までは勢いがあったのだけど、後半にいくにつれて勢いがなくなり、あっさりと終わる。 まるで、星新一のショートショートでも読んでるかのような終わりだった。 ガリレオも短編集がメインだし、もともと大まかなストーリーはガリレオの一話くらいで考えて、それらを付け合わせただけなのかもしれない。 とりあえず800ページもの小説を立て続けに読んだのは初めてだったので、少し疲れた。 僕はあまり批判めいたことはブログには書かないのだけど、幻夜についてはあまりオススメできない作品だなと思った。Created
7 Sep 2016 -
僕は一時期、東野圭吾にドハマリしたことがある。 理由は覚えてないのだけど、多分ガリレオシリーズの「容疑者Xの献身」をテレビで観たからとかだったと思う。 それで、文庫を購入して読んだらむちゃくちゃ面白く、しかも丁度「真夏の方程式」が映画で上映されるタイミングだった。 どうしても「真夏の方程式」を映画で観たくて、多分半月弱くらいで全てのガリレオシリーズを読み終えた。 そして、映画最終日の前日に会社の人から「真夏の方程式」を借りて、その日中に読み終え、翌日の最終日に映画を観に行ったのを覚えている。 それから「手紙」とか「秘密」も読んだのだけど、あっという間にマイブームは過ぎ去って、東野圭吾を読まなくなった。 新しい会社に入って、読書習慣がついてきたのもあり、久しぶりに文庫でも読もうとBOOKOFFに行った。 確かドラマ化されたよなという微妙な記憶をもとに幾つか候補があったのだけど、長編小説を読んでみたくなり、「白夜行」を読んでみることにした。 買ったのは先週の土曜日あたりだったように記憶していて、毎日読んで先ほど読み終えた。 854ページもの文庫を読んだのは初めてだったのだけど、毎日引き込まれるように読んでたと思う。 「白夜行」は傑作だと思う。凄い物語だった。 幼い頃から成長するまで、幾つものストーリーを繋ぎながらクライマックスへと進む。 常に人との細かい描写があり、駆け引きがある。 これをドラマ化したのは相当に大変だったのではないかと思う。 東野圭吾はミステリーが面白いのではなく、人の微妙な感性というか、駆け引きや仕草や感情に訴えるのが面白いと僕は感じてる。 細かな心情を言葉で表現するのがうまいので、物語に没頭しやすく、容易に想像できてしまう。 「白夜行」ではそれが見事に描かれていた。 サクッと読めるボリュームじゃないので、安易に薦めることができないけれど、気になった人は読んで欲しい作品の一つだと思う。Created
25 Aug 2016 -
古典部シリーズの第5部。 古典部が2年生になり、新入生との話だった。 あまり見慣れない書き方というか、推理小説っぽく1つの時間軸で時間を進めながら、過去を遡って話が進められていった。 今まで中で一番面白かった気がする。 東野圭吾のガリレオとか、星新一とか、サクッと読んで先がすることができるようなストーリー仕立てが好きなのかもしれない。 確かに上下巻の小説って殆ど読んだこと無い。数も少ないのかもだけど。 もしくは、時間軸で話を進めていくので想像がしやすかったのかもしれない。 同じ時間軸でも西村京太郎の時刻表の内容はスッとばして読んでたけど。 今日はなんだか体調が芳しくなかったので、定時ですくっと帰宅した。 毎日すくっと帰れるようにならないとなぁと思いながら、元気な日はきっと残業してしまうのだろうな…。 今日はあまり頭を使わずに、別の小説でも軽く読んで寝ます。Created
1 Aug 2016 -
遠回りする雛を読み終えた。 米澤穂信の氷菓シリーズ4部作目。 数年前に古本屋で買ったのに、読み終えたのが今とは積読にも程がある。 今回のシリーズは短編集で、しかも時系列的に、前作と前後するものもある。 通して読むと正しい時系列になるのだけど、知らずに読むと戸惑うかもしれない。 米澤穂信の作品は「インシテミル」と「ボトルネック」で知り、そして「氷菓」を読むこととなった。 他の作品とは異なり、「氷菓」シリーズはラノベ色が強いように思う。 主人公の性格はまるで「俺ガイル」の主人公に似ていて、ストーリーでは美少女と怪しい部活を共にするという所に共通項がある。 そんな作品が好まれるのだろうけど、実際面白いかなぁと思う。 主人公の目線で描写される表現に、思わず共感してしまう所に魅力があるのではないだろうか。 この作品はラノベほどほろ苦い描写は無くとも、それに近しい内容で進んでいくのでとても読みやすい。事実アニメ化もされてる。 既刊は5巻までのようだけど、6巻が今年でるようなのでそれまでに5巻も読んでおきたい。Created
27 Jul 2016 -
数ヶ月前、はてなブックマークを漁ってたらこんな記事を見つけた。 [blogcard url=http://anond.hatelabo.jp/20151021215532] 要約すると、家にいるのに帰りたいと思うことがあるそうだ。 そしてそれは、ある小説に描かれていることと同じで、自分が本来生まれるべき場所を間違えてしまったのでは?という、いささか狂気じみた理屈を展開してる。 また、記事では、その小説の一文を引用している。 _生まれる場所を間違えた人が世の中には一定数居る。彼らは見たこともない故郷を懐かしみ、自分のものではない人生を生きるという。 _ これは、あくまでも小説の話である。しかし、この狂気じみた理屈に私はいたく共感してしまった。 なぜ家にいるのに帰りたいと思うのだろうか。 一つは小説同様に、運命的な事象であって、どうしようもない感情が芽生えることがあげられる。 そしてもう一つ、現実逃避の感情で、今の悩みを抱える前の自分に戻りたいという心理的事象の可能性もありそうだ。 私はとても気になり、記事で引用されてた「月と六ペンス」を読むことにした。 もしかしたら、この感情に関わるなにかが分かるかもしれないという淡い期待を込めた。 読んでみて分かったのだけど、この本は決して心理学の本でも自己啓発の本でも無い。 古い小説で、画家のポールゴーギャンの半生をモデルに描いたものである。 ポール・ゴーギャンがモデルの、ストリックランドが、妻と子供と地位を全て捨てて証券会社から画家に転身し、様々な地を放浪しながら、最期はタヒチの山奥で病にかかって死を迎えるという話だ。 また、別の話もある。 地位と名誉が許された医師が、とある病院の正規スタッフに配属される前、ほんの少しの休暇を利用して旅行に出掛ける。 そして、旅行に出掛けた先で、病院の配属を断る手紙を送ってくる。その医師はその後、小さな町医者とも呼べるか分からない状態で、ほそぼそと暮らすこととなる。 しかし、彼はそれを後悔していないのだと言う。 いずれも、運命的事象により、突き動かされたという話である。 しかし、これはあくまで小説である。 ネットで調べてみると、他にも同様のことを思っている人が沢山いた。 そして、投稿サイトにこのような記事があった。 [blogcard url=http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12146114047] このベストアンサーに「ここではない場所に行きたい」という表現があって、なるほどと思ったが、なんか行きたい!という前向きな欲望なのとは違う気はした。 [blogcard url=http://masudamasuko.hatenablog.jp/entry/2015/10/22/111842] 「大人になって全部自分で決めないと何一つ動かないことに疲れている」 これもなるほどと思った。 懐古主義ではないけど、昔こうだったなぁと思い出にふけるのは嫌いじゃない。 [blogcard url=http://satatan.hatenablog.com/entry/2015/06/08/140503] 「今いる場所を離れて去る」 こんな考えもあるのかぁと感心してしまった。 後半の記事に共通するのは、家ではないどこか落ち着く所にいたいという気持ちなのかな?と思う。 たまには何も考えずに、ゆったりとした気持ちでいたい。そんな気持ちが「帰りたい」という気持ちを生むのかもしれない。 色々と面白い題材だったし、本自体も面白かった。 今日はGLAYの「ここではないどこかへ」でも聴きながら寝るとしよう。Created
5 Jul 2016 -
こんにちは、いなむーです。 Kindleで安くなっていたので「最速の仕事術はプログラマーが知っている」を買って読んでみました。 この著者の方がすごすぎる人なので、ちょっと参考になるのが少ないかなぁという気持ちになりましたが、IT社会に勤める人間として、抑えておくべきことがかかれていたのが勉強になりました。 また、かな入力のことが書かれていましたが、文字入力自体を変えてみるというのも一つありなんだろうなと言う気持ちになりました。 もし気が向けば、かな入力とか親指シフトとか試してみたいです。 以上。Created
16 Jun 2016 -
こんにちは、いなむーです。 池上彰さんの東工大講義シリーズです。 今回は戦後の日本の政治や経済のお話で、今までの中でも難易度の高い内容でした しかし、今の日本の政治経済がどのような過程を踏んで、今の日本が出来てきたのかがよく分かります。 また、最初と最後に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉が書かれています。 これは初代ドイツ帝国宰相のオットー・フォン・ビスマルクの言葉です。 「愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ、最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験から学ぶのを好む。」とWikiにも記載がありますが、とても良い言葉です。 自分の経験のみを是とするのは愚かで、先人たちの経験をもとに行動をするということです。 これを考えると池上さんが何故この本の最初と最後にこの言葉を書いたかよくわかります。 過去に、形を変えて人間は同じ過ちを何度も繰り返している、歴史をひも解き理解することで同じ過ちを繰り返さないようになろうという思いが伝わります。 政治や経済に関わらず、身近なことで言えば、仕事で過去に実施されていることがあれば、それらを振り返って仕事を進めるというのが大事なんだなと改めて感じました。 これからも少しづつ勉強していきたいですね。 以上。Created
26 May 2016 -
突然ですが、みなさんカンバンしてますか? 私のチームではカンバンしてます。 「カンバンとはなに?」という方は下記を見ていただくと分かりやすいですが、簡単に言うと「仕事の生産性をあげるために使うツールや方法論」のことです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%93_(%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E9%96%8B%E7%99%BA) よく導入されている事例ではソフトウェア開発があげられますが、もとはトヨタの生産ラインで採用されているものを他の仕事で使うために方法論としてまとめられております。 ※詳細についてはここでは省かせていただきます。 私のチームで導入されているカンバンについて、最近うまく活用できていないのではないか?という漠然とした気持ちを、各々のメンバーが感じるようになりました。 そこで会社でカンバン運用改善のMTGを開いて、そこで紹介いただいた本が運良く会社にあったので読んでみることにしました。 この本は別の会社のエンジニアの方にもお教えいただいてて買おうかな〜と思ってた矢先だったので、もう読むしかないと思って読んでみました。 この本を通じて私が学んだことは、大きくわけて2つあります。 1つは、WIPを制限するということです。 WIPというと、Githubのプルリクエストなどで使用すると思いますが、まさにそれを指します。 具体的に言うと、仕掛り作業(やりかけ、途中)を同時にやらないということです。 多種多様なタスクを抱えると、頻繁に切替処理をしながら、作業を進めることになると思います。 そうすると、「これなんだったっけ?」と思い出すのに時間を要するということや、1つの事柄に対して集中力が下がるので処理能力も低下します。 これは、プログラマーが夜型が多い説に通じるものがあるかなと思います。 例えば、頻繁にMTGが入ったり、誰かに質問されたりするのと、一人で集中して1つのことが出来るのとどちらが効率的かを考えるとわかりやすいと思います。 実際には、MTGや誰かと話をするのは大事なことです。 なので、自分の仕事の処理能力をあげるには、切替をなるべくしないで集中して処理することが大事になってくるのだと思います。 2つ目に学んだこととして上記WIP制限に伴って問題が発生する可能性があるので、カンバンでそれらを見える化することです。 例えば付箋紙の使い方で、色によって意味をもたせたり、終わったタイミングの日付を記載してどれくらいの期間で完了したかを確認したりします。 他にはWIPを制限したら、タスクが次のレーンへ移動できない状況が発生した場合、ここが問題点になるので改善に取り組んだりする(手が空いた人が助けるなど)ことです。 見える化とか生産性の向上とかなんだか意識高い系(笑)みたいなイメージがありましたが、カンバン仕事術を読んで、自分の仕事に置き換えてみると活かせることが結構あるなと思いました。 全てを実践するのは難しいですし、筆者の方もそう言ってますので、まずは出来ることからやって仕事のスループットをあげていきたいなと思います。 以上。 追記 なんとカンバンという開発方法はトヨタの生産方式を参考にしたわけではないそうです。会社の人から教えていただきました。 マーケティング的にトヨタのカンバンを参考にした風にしていったそうな笑Created
17 May 2016 -
7つの習慣を漫画で読みやすくした全4巻の書籍です。 漫画で読みやすくなっているとはいえ、漫画3の説明1という感じなので漫画を飛ばしても、ちゃんとした内容になっています。 いわゆる自己啓発本なのですが、あまり好きになれない方もいると思うので今の職場あーこれはあるかもって思ったのを1つあげるとすると、権限委譲についての例があげられます。 他の部署ではわかりませんが、入社したばかりの私の判断で作業することがあります。 これはエンジニアだからという点が大きいとは思いますが、7つの習慣では部下への権限委譲を推奨することで、結果の責任だけをおってもらうということをしています。 もちろん何かあった場合は上司が対応することにはなりますが、このように部下が作業の権限が増えると、主体的に行動するようになると思ったからです。 私は中途入社ではありますが、新卒入社の人にもそれは当てはまると思います。 逆を言えば主体的にならないと仕事がどんどん無くなってしまうので、どんどん自分ができる範囲を広めていくことで上司も楽になっていくし、自分の実力もアップするのでとても良い手法だと思います。 なんとなくIT系の会社にはこういった考え方が増えてきているように思うので、日本の悪しきトップダウン体制はどんどんなくなっていくのかもしれませんね。 さらっと読んだ割には結構ためになることが多く、読みやすかったのでおすすめです。 以上。Created
24 Apr 2016 -
2012年の東工大で池上彰さんが講義を行った時の題材を、書籍としてまとめた本です。 少し古い内容ですが、当時の政治や経済の内容がわかりやすくまとめられております。 元々東工大生向けということもあり、幅広い年齢層でも受け入れやすい内容となっているかと思います。 私が一番印象深かった内容としては、「終戦日がいつか?」という質問に対し、東工大生が9月2日であるという回答をしていたことです。 一般的には8/15に敗戦放送をした日が終戦日だと思われがちですが、実際にはポツダム宣言を受領し、調印した9/2が正しいようです。 リーマンショックについては、他の書籍でも何度も出てきているので理解は早かったですが、アラブの春という民主化運動については、なかなか中東の政治に疎いため大変難しく感じました。 もう少しこの辺は他の書籍やニュースなどを踏まえて、理解を深めていきたいなと感じました。 以上Created
3 Apr 2016